「山頂で観天望気」第8弾を高知県の工石山で実施。高知市中心部からも車で40分程度、市民に親しまれる山です。
登山口で標高が830メートル位あり、南の空が開けます。この日は、上層に前線帯があるため、上層雲が賑やかで朝から巻雲が広がっていました。
登山口で、空を見るポイントや登山ルートのリスクについて簡単に説明して出発。
山頂までの標高差は300メートルちょっと。登山道も整備されていてとても歩きやすいコースでした。
植生も興味深く、大木があったり、ご覧のように台風で折れ曲がった木があったり。
なかには、ジャングルジムみたいになっている木も。
工石山には2つの頂がありますが、先に北側の頂を目指します。このルートは尾根上で北風が冷たかったですが、北側の空が開けている場所がありました。
時折、アラレがちらつく中、ゆったりと登っていきます。地元の方もいらっしゃって、工石山のことを色々教えていただきました。
そこで、石鎚山脈で発生する雪雲と、石鎚山脈で水蒸気が堰き止められるので、工石山では雲が”やる気”を出せないことなどを説明。
山頂には手作りの山名盤が。広域の地図も書かれていて、空や雲の説明にとっても便利!
空の百名山には、この山名盤を設置したいなぁ、と変な野望を抱きつつ、周囲の展望を満喫します。
山頂でご参加者と記念撮影し、雲の解説をして出発。
下りは、山腹をトラバースするコースを取りました。登りのコースより距離がありますが、登山道は整備されていて歩きやすかったです。
途中、展望の良いポイントが2カ所あり、土佐湾が良く見渡せます。
南側には積雲が出来ています。上空1,500~2,000m付近の寒気が入っている北側では層積雲、寒気が入っていない南側では積雲と、先日の竜ヶ岳の滋賀県側と三重県側と同じような雲の変化が見られました。
最後に、大好きな巻雲が広がりました。
文責:猪熊隆之